10/03/2014

良い秋を過ごしていますか? 〜大学の推薦入試の時期到来

  長野県の御嶽山の噴火から約1週間が経ち、戦後最大の火山噴火の災害と言われ、連日その報道を見ては悲しい思いがしますが、外に出ると、ありがたいことに金木犀の香りが漂い、春の桜の時期同様、このわずかな期間ですが本当に心が和みます。
 
 スポーツの秋、芸術の秋、読書の秋、食欲の秋・・・。
 スポーツといえば9月のテニスの全米オープンで、錦織圭選手が2位という素晴らしい試合の観戦ができ、それに続いて今現在行われているアジア大会での日本選手の活躍が素晴らしく、元気をもらっています。特に競泳とマラソンは見ていて熱が入ってしまいました。最も印象に残ったのが入江選手の背泳ぎの金メダルの瞬間でした!
 
 芸術については、今までは正直音楽以外にあまり思い浮かばなかったのですが、今年はちょっと違う価値観を持てるような出来事がありました。
 私のところにレッスンに来ている大人の生徒さんが、レッスンにいらした時にピアノの上に飾ってある娘の写真を持ち帰り、それを見ながら水彩画を描いて下さり、額に入れてプレゼントをして下さいました。
 写真の娘の手には花束を持っていたのを、そこだけ娘の「これからの幸せを願って・・・」と大輪の薔薇に描き変えたと言って仕上げてくれたのですが、その絵を見たときに何とも言えない温かさが、伝わってくるというよりは飛び込んできたような気がしました。
 娘がモデルだからそう思うのか?と思ったりもしたのですが、いやいやそういうことでもなく、絵そのものから伝わってくるものが確実にあると感じました。
 漆原さん、本当にありがとうございました!
 結局この後は演奏という話に結びつけてしまいますが、その様に自分の心に伝わってくるものを感じとって、それをまた絵に描いたり音楽の演奏につなげること、それがとても大事なことで、そういう作品や演奏が人に感動を与えられるのだろうと改めて考える機会が持てました。
 それなので生徒さん達には、音楽に限らずたくさんの芸術に数多く触れ、そこから何かを感じとって表現する事ができるように、折角のこの陽気の良い時期に、たくさんの芸術に触れてもらいたいと思います。
 
漆原名子作

推薦入試

 受験シーズンは2月、3月ばかりではなく、推薦入試は来月という大学が数多くあります。
 今年私は千葉大をはじめ、国立大学の教育学部の音楽科を目指す生徒さん達の実技を受け持っていますが、ついに来月入試という時期を迎えました。
 真面目で必死に取り組んでいる生徒さん達からは、私がたくさん学ぶこともあり、充実感が得られます。
 実技は完成度が高いのに越したことはないのですが、良い状態に出来上がったものを入試当日発揮できるかどうか、それも大事なポイントだと思います。少しの動揺が、思っている演奏につながらない場合も時にはあるからです。
 やることをやったらあとは気持ちを強く持つこと。そういう心の準備も必要で、私もこれまで毎回の課題にもなっていました。
 スポーツも音楽も同じですね・・・。
  
 こんな時期、私はレッスンですごいエネルギーを使うのですが、その為か、あるいはただ食欲の秋ということか、食べる量が半端じゃなくなっています!秋の終わりにはエネルギーの消費の仕方に頭を使わないといけません(。-_-。)
 
 秋はまだ続きます。皆さんも良い秋をお過ごし下さい!
 

6/29/2014

3週間ピアノが弾けない・・・初めての経験

  いろいろと立て込んでいて、ワールドカップを一試合も観戦しなかったのは私としては有り得ないと思いながらも結果だけは気にしていましたが、ブラジルでのサッカーのワールドカップは日本チームは1次リーグでの敗退と、残念な結果になりました。
  観ていないのでこれ以上のコメントはできないのですが、小学校時代の恩師が、野球監督だった野村克也さんが「偶然の勝ちはあっても、偶然の負けはない」と話していたという情報を今日配信して下さり、それが音楽においての演奏の成功と失敗・・・と妙に重なっているなと思って気になっているところですが、これは私にとっては深い話しなので、これからゆっくり考えてみたいと思います。

  不意な事故で右手の小指を骨折してしまい、2週間以上前からピアノが弾けない状況が続いています。治るのに3週間〜1ヶ月掛かるとのことですが、多分ピアノを習い初めてからこれだけの間弾かないのは初めてのことです。自分の意志で2週間ぐらい弾かなかった時はあった気がしますが・・・。
  左手でちょこっと右手のメロディーを入れながら弾いてみたりしても、これはなかなか思うようには弾けず気分も全く良くないのですが、そう思っていても元気にはならないので、ピアノが弾けないストレスがあるのはピアノを弾くことが好きだからと、ある意味では確認できたことでいいにしようと、言いきかせながら過ごしているところです。
  生徒さんで、これまで指を骨折してお休みした子は覚えているだけで5人はいましたが、“ピアノ弾けなくてラッキー”とまさか思っていなかったでしょうとふと考えて笑ってしまいながら、弾けない間は今の私と同じように気分が良くなかったと言ってくれると信じていますが、今度聞いてみようと思います(笑)

  これに関連して是非ご紹介したいピアニストがいます。
  東京芸大を主席で卒業して音楽一家ということでも有名な舘野泉(たてのいずみ)さんです。
  現役のピアニストですが、今から12年前にフィンランドでのリサイタル中に脳溢血で倒れ、その後遺症として右半身に麻痺が残り、それ以来左手のみを使って演奏活動をしている方です。
  数年前に、日曜の朝放送されている「題名のない音楽会」でカッチーニのアヴェ マリアを左のみで演奏しているのを見て、あまりにも感動したのを覚えています。 
  左手だけで弾くのがまず凄いのですが、曲としてというより伝わってくる音色そのものが説明できないような深さがあって、私の心にうったえてくるものがあるのです。
  私もそんな音を出せるようになるように、これからも研究してみたいと思います。

演奏している映像ではなく音源のみですが、良かったら聞いてみて下さい。
 

   もちろん他にもたくさんのレパートリーがあり、どれも素晴らしいです!

4/13/2014

春がテーマの曲探し

 インフルエンザが大流行した2月、受験生の皆さんは体調管理も大変だったと思いますが、私の教室の生徒さんの受験生の皆さんは体調に関しては幸い万全で入試に挑めた様で、本当に良かったと思いました。
 普通科の学校を受験するので、暫くピアノをお休みしていた生徒さん達も3月からは戻ってきてくれ、嬉しい再会でした!
 卒園や卒業、入学の時期も過ぎ、皆さんそれぞれの思いがあったことと思います。桜も今年は例年より開花が少し早く、入学式には満開を過ぎてしまったところが多かった様ですが、お花見はしましたか?
 我が家も下の息子が卒園と入学の年でしたので、寂しさや喜びの気持ちを抱きながらいろいろと準備があり、今週無事入学式を迎えられたところです。
 忙しいと言っても、春は気持ちが明るくなれて大好きな季節です(花粉症は辛いですけど!!)。
 音楽においても、「春」がつく、あるいは春がテーマの曲は本当に多いです。
 私も春になると、この時とばかりに演奏する曲は春一色になり、生徒さん達にも半ば春の音楽を押し付けています(笑) 秋や冬に春の音楽を演奏するのと、春に演奏するのとでは演奏の乗りが明らかに違ってくると私は思います。
 今感じていることをそのまま表現できるということだと思いますが、音楽ってそういう気持ちで演奏することが大事で、気持ちの入った演奏は聞く人の心に響くものだと私はいつも思っています。
 ちなみに私の大好きな春の曲は、ヨハン・シュトラウスの「春の声」、ランゲの「花の歌」、「春の小川」(子供の頃から歌詞が大好きでした!)、「さくらさくら」、滝廉太郎の「花」まだまだありますがこのへんで・・・。
 明日の音楽のボランティアも春バージョンです!「花」、「朧月夜」、フルートの方の「春の小川」etc...。
 歌の生徒さん達は勿論の事、ご協力いただいている声楽家や伴奏者の方々に感謝をしつつ、明日も演奏してきます!
皆さんお好きな曲はありますか?生徒さんの中で「是非これを!」という曲がありましたら持ってきて下さい。 
 一緒に勉強しましょう!!

1/20/2014

大寒 〜 今年(午年)の抱負と私の音楽観

  今日は大寒・・・。ここのところ最高気温が4℃や6℃など、本当に寒い日々ですがそんな中、全国的にノロウィルスが大流行しているのと、インフルエンザも流行り始まり、受験生の皆さんや親御さんは大変な心情であることと思います。
  こんな時期になると、私はアメリカの9月入学やオーストラリアの1月入学などの制度に変わればいいのにと毎年の様に思うのです。桜の咲く4月は良いけれど、人間何かにつけて新しい体制には慣れるものであり、古い体制をなかなか変えずに保守的な一面は、ある場合には良いかもしれませんが、いろいろなことにもっと順応性がないと取り残される気が常にするのは私だけでしょうか・・・?
  音楽の話になりますが、昨年から大人の生徒さん達が「音楽のボランティア」を行う様になり、その後ほかの施設から私のほうに依頼があったりもしましたので、私も極力参加するつもりで、練馬区内の特養などで音楽の演奏をしたり、お年寄りの方と一緒に日本の歌を歌ったりする活動も始めました。生徒さんたちのほかに、音大の先輩や演奏の仕事仲間、そして娘の学校のお友達のママ達でピアノやフルートの演奏ができる方もいて、声をかけると皆心良く協力して下さるので、昨年「グループR」というプロ、アマチュア合同の音楽ボランティアグループを結成することができました。
 仕事として演奏する、またはチケットを買っていただいて行う演奏会では、ちょっとした不必要な緊張感があったものですが、聴き手と一緒に楽しむということを音楽のボランティアを通して体験でき、今までより何倍も、「音楽は自分が楽しく演奏できて、初めて聞き手に感動や楽しみを与えられる」ということが実感でき、ちょっと自分の中で音楽観というものに変化があるのを感じでいます。ちょっと前まで自分の目の前で下を向いて何もしていなかったご老人が、音楽演奏と共に笑顔になったり、少し首を動かしながらリズムをとったり、更には口を動かして歌うまでになるのを見られる時があり、「これこそが音楽の力」などと実感できるのも初めて経験でき、嬉しい限りです。
  音楽や芸術の素晴らしいところは、「こうかもしれない」「ああかもしれない」という感じに、答えがたくさんありえるところだと思います。「こうあらねばならない」という明確な答えが無い(基礎を学んでいるうちは別でしょうが)、異なる答えを認め合うところも、音楽の素晴らしさの一つだと思います。
  それから指導者の立場から一言なのですが、私が今まで数多くの先生方から学んだ良い部分を集結させて、生徒さん達にその全てを伝えていくことを今年も全力でやっていくつもりで、今年最初のブログの更新をしています。
  皆さんの今年の目標は何でしょうか・・・?
  素敵な一年になると良いですね。